コ ラ ム
2022年6月1日
どうやったらテストの「見直し」をするようになるのか?
「もったいないなー」
これは、お子様のテストをみたことがある保護者様なら必ず抱いたことがある感想だと思います。
「ここをちゃんと見ていれば、もう10点取れたのに」
「見直しをしていれば、こんな間違いはしてなかったのに」
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など、様々な声掛けをお子様にしたことがあるかと思います。
ただ、ここで重要なのはお子様自身がどう感じているかということです。
基本的に一度解いた問題を「見直し」をするという行為はとても退屈でつまらないものです。
子供自身が自ら「見直し」を習慣化するためには、「見直しをすること」による“メリット”、もしくは「見直しをしないこと」による“デメリット”を強く感じてもらわなければなりません。
もちろんお子様によって何をメリットと感じるかは異なるため、お子様の年齢、環境、趣向に合わせて声掛けは調整していく必要があります。
① テストの点数に価値を置いている場合
意識の高い中学生や高校生に多いタイプです。
これらの子供たちは点数で志望校が変わってくるため、点数自体に価値を置きやすくなります。
この場合の対処は比較的簡単で、一緒にテスト問題を見直すなどして、
「ここをきちんと読んでたら、もう10点取れてたね」
「ここを見直していればこの後も正解していたね」
など、見直しをすることで点数が飛躍的に上がったということを指し示してあげるだけで事足ります。
一方で、テストの点にあまり価値を感じていない子(小学生に多い)にはほとんど効果がなく、むしろ煙たがられる結果となります。
② 大人(先生)の言うことに価値を感じている場合
大人の言うことに従うと得すると考えている素直な子に多いタイプです。
このタイプの子供たちは最も簡単で、指示するだけで見直しをするようになります。
そしてそれが実際の得点や褒めなどの実利につながった場合、習慣化は容易です。
③ ほめられることに価値を感じている場合
ほとんどのお子様が当てはまるタイプかと思います。
このタイプの子供たちは、とにかく「見直し行動」を目ざとく見つけてその行動や姿勢をとにかく褒めることが肝要になります。
一度解いたものを「見直し」していたらその行動をほめる。
テストで直した上で正解している形跡(消しゴムで消して直している跡など)を見つけたら「見直し」して気付けたことをほめる。
テストについて聞くときに「見直し」したと言っていたらほめる。
などとお子様の行動や姿勢に関心をもって接することが重要になってきます。
ただここで注意しなければならないのは、点数だけをことさら褒めないということです。
前回の記事でも少し触れましたが、点数のみをほめると新しいものへの挑戦を嫌がる「硬直マインドセット」に陥りやすくなります。
あくまでお子様の姿勢や行動をほめることに留めておいてください。
④ 将来的な利益に価値を感じている場合
子供により何が価値となるかが異なるため、一様には難しいですが、お子様が価値を感じそうな話を交えて見直しのメリットを訴えていくことが有効です。
参考までに私が見直しをするようになったきっかけについて、少し紹介させていただきます。
きっかけは小学校4年生の時に学校の先生がクラスにしてくれた話でした。
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先生:
「皆さんが入学試験の監督官だとします。
さくらさんとたけしくんはテストの点数が全く同じで、どちらか一人しか合格できないという状況です。
さくらさんは試験終了後も残った10分間、間違いがないか一生懸命見直しをしていました。
一方でたけしくんはテストが終わったら残った10分間はぼーっとして過ごしていました。
皆さんならどちらの生徒を合格させますか?」
生徒:「もちろんさくらさん!」
先生:「それはなぜですか?」
生徒:「さくらさんのほうが合格したがってる!でもたけしくんはそんなにやる気がない。」
先生:
「そうですよね。先生もそうすると思います。
ただこういった姿勢は普段の過ごし方が出てしまうものです。
普段から見直しをするさくらさんみたいな習慣がある子は、こういった場面でも見直しをします。
一方で普段から見直しをしないたけしくんのような子は、こういった大事な場面でもついついぼーっとしていまいます。
どこで誰が見ているかわかりません。
頑張っている姿勢というものは誰かが評価してくれるものなのです。」
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私はこの話を聞いて次のテストから猛然と見直しをするようになったことを強く覚えています。
見直しの習慣は早くつければつけるほど得です。
見直しの習慣というものは、単に間違いを減らすだけでなくテストを何度も解きなおすというトレーニングも知らずの間に行っていることになります。
見直しというトレーニングを小学校から積み重ねてきた子供とそうでない子供の差が開くのは当たり前です。
当学童塾では見直しの習慣化も意識しております。
パーフェクトをとることでボーナスポイント(チャンスは1回)とし、見直しを促すシステムとなっております。
当コラムが皆様のご参考になれば幸いです。
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