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「勉強しなさい」は脳への停止命令?

 コ ラ ム 

2025年12月17日

科学が示す、自律的な学習回路の育て方

家でゲームや動画に没頭する我が子を見て、「勉強しなさい」「宿題は終わったの?」と声をかける。

親御さんであれば、誰しもが経験する日常の一コマです。

それはお子さんの将来を案じる責任感と、長期的な視点を持っているからこその発言でしょう。


しかし、もしその「正論」が、脳科学的に見てお子さんの思考停止を招くトリガーになっているとしたらどうでしょうか。

今回は、KASICOが重視する「数感覚」や「読解力」といった基礎能力の養成において、なぜ私たちが「強制」を排除し、パズルなどの「知的な遊び」を核に据えているのか。

その理由を最新の科学的知見に基づいて解説します。





「不快」のレッテルが思考回路を遮断する


私たちの脳には、A10神経群(腹側被蓋野 VTAなど)と呼ばれる領域があります。

ここは、入力された情報に対して直感的に「快(好き)」か「不快(嫌い・避けたい)」かのタグ付けを行う、いわば情報の選別ゲートです。


脳科学の研究において、この神経群が情報を「快」と判断すると、ドーパミンという神経伝達物質が放出され、記憶を司る海馬や、思考の中枢である前頭葉の機能が高まることがわかっています(Adcock et al., 2006)。

逆に、外部からの強制によって「やらされている」「嫌だ」という強いストレスを感じると、脳の司令塔である「前頭前野」の機能が著しく低下することが報告されています(Arnsten, 2009)。


前頭前野は、論理的に考えたり、衝動を抑制したりする高度な機能を担う場所です。

つまり、「勉強しなさい」と強制されて机に向かっている時、子どもの脳は学習モードに入るどころか、「思考する機能」をシャットダウンして防衛している状態に近いのです。 「勉強が嫌いだから、できない」のではなく、「強制による不快感で脳が機能不全に陥り、結果として理解できない」。これが、科学的な視点から見た実情です。





自律性を奪うことは、意欲を枯渇させること


心理学の分野でも、この現象は「心理的リアクタンスとして説明されます(Brehm, 1966)。

人間は、自分の行動や選択の自由が脅かされたと感じると、無意識に反発し、自由を回復しようとする性質を持っています。

また、モチベーションに関する「自己決定理論」では、持続的なやる気を支える最も重要な要素として「自律性(自分で決めたという感覚)」が挙げられています(Ryan & Deci, 2000)。

外部からのコントロールは、この自律性を損ない、内発的な動機づけ(知的好奇心や向上心)を枯渇させてしまいます。

短期的には机に向かわせることができても、長期的には「指示されなければ動かない」という受動的な姿勢を強化してしまうリスクがあるのです。





パズルと環境で「知的な回路」を開く


では、どうすれば脳を「快」の状態にし、自律的な学習回路を形成できるのでしょうか。

私たち学童塾KASICOがその解として導入しているのが、「パズル」と「集団の環境」です。

難解なパズルに向き合い、論理を組み立て、試行錯誤の末に「あ!わかった!」と解けた瞬間、子どもの脳内ではドーパミンが放出されます。

この「知的な成功体験」こそが、将来、答えのない難問に出会った際、「よし、考えてみよう」と立ち向かえる脳の土台を作ります。

しかし、これを家で一人で行うのは容易ではありません。

KASICOには、ゲームや動画といった誘惑がなく、周りを見渡せば仲間たちが思考を楽しんでいる「空気」があります。

手持ち無沙汰な時間に、ふと目の前のパズルに手を伸ばす。

最初は暇つぶしかもしれませんが、手を動かすうちに「解ける快感」に脳が刺激され、気づけば40分、夢中になって没頭してしまう。

この「自然とスイッチが入るシステム」こそが、集団塾であるKASICOならではの強みなのです。





合理的な「役割分担」のご提案


ご家庭で、この「知的な遊び心」のある環境を常に用意し、見守り続けることは容易ではありません。

だからこそ、私たちのような外部の専門機関が存在します。


  • ご家庭: 安心して休息し、親子の信頼関係を育む「安全基地」

  • KASICO: 集団の中で思考のスイッチを入れ、知的な負荷を楽しむ「トレーニングの場」


このように合理的な役割分担をすることで、親御さんの精神的な負担を減らしつつ、お子さんの成長にとって最適な環境を整えることができます。


ご興味を持たれた方は、ぜひ一度KASICOの説明会にお越しください。





参考文献







お問い合わせ・運営情報

学童塾KASICO(がくどうじゅくかしこ)

岡山市北区にある、放課後の学びと安心を両立する「学童保育+塾」の複合施設です。 大学入試から逆算した独自のカリキュラム(集団ACT・パズル・ボードゲーム等)を通じ、楽しみながら本質的な賢さを育みます。

  • 提供サービス:民間学童保育、学習塾、能力開発

  • 養成する能力:空間認知能力・多角的思考力・論理的思考力・試行錯誤力・基礎学力

  • 所在地:〒700-0817 岡山県岡山市北区弓之町2-9 弓之町ビル201 (岡山中央小学校より徒歩1分)

  • 公式サイトhttps://www.kasicojuku.com

  • お問い合わせ:gakudojuku@kasicojuku.com (電話:086-238-6094)

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