コ ラ ム
2024年9月24日
必要な思考の癖
表題の問題ですが、こちらは全国の小学校6年生が解いた令和6年度の全国学力調査の問題です。
少し読んで答えを考えてみます。
答えは、もちろん「ア」の「72+28」です。
こちらの問題の正答率が、62.3%
(私としては、結構ショッキングでした・・・。)
間違いのほとんどが「イ」の「72-28」を選択しており、
問題文の「少ない」という言葉から短絡的に「引き算」を選んで解答したことが推測されます。
子供からは「ちゃんと読んでなかった」「ケアレスミスだった」という声が聞こえてきそうですが、
私はそうは思っていなく、むしろ文章題の問題を解くときに悪い癖がついているために起きていることだと考えています。
最初に皆様に問題を読んで答えを考えてもらいましたが、
大人であれば、無意識に問題文を読みながら、ゆうまさんとこはるさんをイメージして折り紙の保有状況を頭の中で図式化して、答えを導いていると思います。
私もそうでしたが、算数や数学の文章問題を解くときは、必ずと言っていいほど落書きのような絵を書きながら考えていました。
子供たちはこの「図式化」の作業がまだ自然にできません。
だからこそ、算数の文章題では問題を読むだけでなく、絵を描きながら考える習慣をつけることがとても大切です。
(当学童塾でも論理クイズのなかでこういった問題がたくさん出てきますが、お家で算数の問題を一緒に考えるときにも絵を書いてあげて、図で考える癖がつくよう時間をとってあげていただけたらなと考えています。)
また、「少ない」という言葉から「引き算」と短絡的に解答をしてしまっている思考パターンにも懸念を感じています。
問題を解いているときに、
「本当にこんなに簡単か?」「問題なんだから少しはひねりがあるんじゃないか?」
という問いを自分に投げかける力がまだ十分に育っていないためであると考えています。
ひっかかって悔しい思いを重ねていけば少なくなっていくとは思いますが、
基本的に大学入試などは、短絡的には解けないものがほとんどなので、
「本当にそうか?」とスタートする前に一旦立ち止まる思考の癖は非常に重視しています。
こういった思考の癖は、なぞなぞやひっかけのクイズなどで、楽しみながら身についたりすることもあるので、興味がありそうでしたらお家で遊んでみるのも一つだと思います。
本コラムが皆様の参考になれば幸いです。
教育課程研究センター「全国学力・学習状況調査」
https://www.nier.go.jp/kaihatsu/zenkokugakuryoku.h
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