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学力と家庭環境(全国学力調査より)

 コ ラ ム 

2024年2月19日

経済面以外から見る家庭環境の特徴

昨今、学力と家庭の経済力に相関があるということは言われていますが、





家庭の経済力が高くない場合でも、学力が高い子は多く存在します。





今回のコラムでは、全国学力調査のアンケートより、大都市で年収300万以下のご家庭における、学力上位層(上位25%)と学力下位層(下位25%)の間の家庭環境の差を見て、その特徴をまとめてみたいと思います。(学力格差への処方箋, 2021





以下にアンケート項目で、上位層と下位層で大きな差があった上位層に特有の生活習慣を5つピックアップします。



①     子供と一緒に図書館に行く(差:31.7%)

②     毎日子供に朝食を食べさせている(差:17.3%)

③     子供に本や新聞を読むように勧めている(差:16.1%)

④     子供が小さいころ、絵本の読み聞かせをした(差:15.8%)

⑤     計画的に勉強するよう子供に促している(差:13.0%)





この中で、特に差が大きいのは、①、③、④のような、日本語を読む/活字に触れる機会の多さ、であるということが分かります。





昨今の大学入試改革でセンター試験から共通テストになり、





思考力が問われるようになったと銘打たれていますが、





実際に解いてみると大きく変わったのは、その文量の多さであると感じています。

(数学IAなどは、2000年初期のころと比べると5倍近くの文量になっています。)





つまり、全体の傾向として「読解力」が求められるようになっています。

(これは中学入試でもその傾向が顕著にみられます。)





近年、AIの進歩が著しいですが、AIの苦手分野が「読解力」であることから、





人間に求められる能力として「読解力」を一つの指針として試験を組んでいるのかもしれません。

(つまり、この傾向はしばらく続く可能性が高いと考えています。)






話はそれましたが、これからの学力の土台として「読解力」が必要なわけです。





したがって、家庭で活字に触れる機会の多さが、そのまま学力に直結するようになるというのは、自然な帰結のように思えます。





その他の特徴としては、②、⑤のような、しつけ/規則正しい生活習慣/子供への働きかけ、に関するところです。





安定した規則正しい生活習慣を確保し、計画的に物事をやっていけるようお子様と一緒に考えていくことなどは、わかりやすく有効な手段ではないかなと思います。






以上、今回は学力調査後のアンケートから、経済面以外の家庭環境の特徴をみてみました。







本コラムが少しでも皆様のご参考になれば幸いです。









耳塚 寛明, 浜野 隆, 冨士原 紀絵 (2021) 学力格差への処方箋: [分析]全国学力・学習状況調査 勁草書房






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